CPUはパソコンの頭脳
CPU(Central Processing Unit)は、コンピュータの脳とも言える部分で、計算等のデータ処理を担当します。あなたがコンピュータで何かをすると、CPUがその指示を理解し、適切な計算を行って結果を出力します。
パソコンは常に計算をしています。CPUの性能が高ければ高いほど動作が速くなるので、パソコン選びでチェックする重要なパーツです。
オンラインゲームするならCPU性能だけ見れば良い?
オンラインゲームをするには、CPU性能も重要ですが、それだけが重要な要素ではありません。オンラインゲームに影響を与える他の要素もあるので、バランスが大事なので、CPUだけに拘ると快適なゲーム生活は送れないので注意しましょう。
そもそもCPUとは?
CPUとは、パソコンにおいて中心的に働く電子回路パーツです。正式名称はCentral Processing Unitで、直訳すると「中央演算処理装置」と言います。
CPUはメインメモリからプログラムを命令を取り込んで解読し処理します。
動作の流れは、「フェッチ(メモリから命令の取り込み)⇨デコード(命令の解読と取り出し)⇨実行⇨記憶(メモリ等に記憶)」
という流れで命令処理を行います。ほかには、HDDやメモリ等のパソコンを構成しているパーツや接続しているマウスやキーボード等の周辺機器(いわゆるデバイス)の制御も行います。
CPUの仲間にはGPUがあります。
CPUの仲間にはGPUがあります。CPUとGPUの違いは、CPUはコンピュータの「オールラウンダー」で、様々な仕事に対応します。一方、GPUはグラフィック処理の「スペシャリスト」で、大量の画像データを迅速に処理できます。
例えるなら、CPUはオフィスのマネージャーで、さまざまな業務をこなす汎用的な役割。一方でGPUはアーティストで、美術関連の作業に特化しています。コンピュータの仕事を円滑に進めるために、この二人が協力しているイメージです。
CPUはマイクロアーキテクチャが重要
マイクロアーキテクチャは、CPUの内部設計や仕組みの構造を指します。これを例えると、建物の設計や構造になります。たとえば、一つのビルが同じくらいの広さでも、内部の仕切りや階の配置が異なることがあります。
同じように、マイクロアーキテクチャが違うとCPUがどのようにデータを処理し、命令を実行するかなど、内部の仕組みが変わります。異なるマイクロアーキテクチャは、同じ命令を処理してもそのスピードや効率が異なることがあります。
マイクロアーキテクチャが進化すると内部構造が変わるので、新しい世代のCPUは以前のCPUと比較して性能向上したりします。
パソコンのCPUメーカーはintelとAMDが9割以上を占めている
主なパソコンのCPUメーカーには、Intel(インテル)とAMD(エーエムディー)があります。パソコンに搭載されている9割以上のパソコンのCPUはIntelかAMDのCPUを搭載しています。
9割以上がどちらかのCPUで、以前はintelのCPUを搭載しているパソコンが大半でしたが、最近はAMDのCPUを搭載しているパソコンも増えてきています。
最近AMDのCPUが増えている理由は、AMDのCPUがコストパフォーマンスが高いのが理由だと思います。
また、それぞれのメーカーに特徴もあります。
intelの特徴

信頼性が高いのが特徴です。
intelのCPUは市場シェアが高いので、最近は市場シェアが下がって来ていますが、ソフトウエアや周辺機器メーカーが、インテル製CPUを搭載したパソコンで検証されることが多いので、理論上での安心感が得られます。
豊富なラインナップ
やはりIntel CPUでソフトウェアや周辺機器の検証をされている事が多いので、intel CPUを搭載しているパソコンの方が多いので選べるはパソコンが豊富にあることが特徴です。
AMDの特徴

コストパフォーマンスが高いのが特徴
以前はAMDは安いパソコンに搭載されているCPUの代名詞でもあり、intelと比較すると性能は劣るが安い!というのが特長でした。
2017年にAMDよりRyzenシリーズのCPUが発売したことで、Intelと遜色ない性能で価格も安いので、Intelよりもコストパフォーマンスが優れていると言われています。
また、AMDはGPUメーカーのATI社を買収しており、グラフィックス性能がIntelの内蔵GPUよりも高いため、通常のタスクや動画視聴等のエンタメ利用により優れた性能を持っています。
CPUの規格
CPUは規格に応じたソケットに設置します。Intelの場合のソケットの呼び方は、LGA(ランド・グリッド・アレイ)と呼ばれ、LGA1200,LGA1700のような呼ばれ方をして、LGAの後がCPUのピンの数となっています。
AMDの場合はSoket AM4、Soket AM5と言われます。
CPUとマザーボードの規格が合わないとパソコンのメイン基板(マザーボード)に設置することが出来ません。規格が合っていても、マザーボードの対応がしていないCPUは認識しないので要注意!

CPUは何で熱を持つの?
パソコンのデータは0と1で表現され、0と1が繰り返し切り替わることで計算が行われます。この処理にはエネルギーが必要で、その結果として熱が発生します。特にデータの切り替えが頻繁なほど、熱が増えます。
高性能なCPUは処理が速いため、0と1の切り替えも素早く行われ、多くのエネルギーが変換され、それが熱となって発生します。
この熱は問題で、過熱するとCPUが損傷する可能性があるため、冷却が不可欠です。
CPUファンやヒートシンクといった冷却装置が使われ、これらは熱を逃がす働きをしています。
十分な冷却が行われないと、CPUの性能低下や損傷の危険性が高まります。そのため、高性能なパソコンは適切な冷却機構を備えています。
クロック周波数とは?
CPUのクロック数は、CPUが1秒間に振動する回数を示すもので、ヘルツ(Hz)単位で表現されます。クロック数が高いほど、CPUは1秒間に多くの動作(0と1の切り替え)を行います。
例えば、1ギガヘルツ(1 GHz)のCPUは、1秒間に10億回の動作を行います。同様に、2ギガヘルツ(2 GHz)のCPUは、1秒間に20億回の動作を行います。
高いクロック数は、一般的には高い演算速度や処理能力を示す指標とされますが、全ての場面でクロック数が高いほど良いわけではありません。アーキテクチャやプロセッサの種類なども性能に影響します。
単純に言えば、CPUのクロック数が高いほど、その性能が高まりますが、他の要因も考慮する必要があります。クロック数だけでなく、アーキテクチャやコアの数やキャッシュのサイズ等も性能に影響を与えます。
コア数とは?
処理作業を行うCPUの頭脳の数をコアと言います。
最近のCPUはマルチコアプロセッサ−と呼ばれる1つのCPUの中に複数のコアが入っているものが主流となっており、複数のコアが存在すると、パソコン上では複数のプロセッサーとして認識され、複数の処理を並列で行ったり、一つの作業を分割して作業したりします。
最近のCPUはコアが多いことで、複数のソフトを動かしていたとしても動作が遅くなりづらく、安定して動作します。
ですがCPUの性能が上がりすぎてしまい、通常の作業をしているとCPUが力を持て余している事が多くなってきています。
余ったコアのパワーを有効に使う機能
CPUは処理を担当する「コア」を持っています。1つのコアが1つの処理を行うことが一般的でした。
最近のCPUは1つのコアが同時に2個タスクの処理をできる機能(Intel Hyper-Threading TechnologyやAMD Simultaneous Multithreading Technology)が搭載されたことでCPUが力を持て余していた時に有効に使用できるようになりました。
例えば物理的なコアが4つのCPUで、1コアに対して2個のタスクが可能なCPUは、4コアなので8スレッドと表記されます。
ただし、注意が必要で、これは物理的なコア数を増やしているわけではなく、コアが余力があるときに追加の処理を行えるようにした仕組みです。処理速度が必ずしも上がるわけではないので、使用するソフトやタスクによって恩恵を受けるかどうかが変わります。
複数作業を行っていない時の余力を活用する機能
Intel Turbo Boost TechnologyやAMD Turbo Core Technologyは複数作業を行っていない時などの余力を自動的に最大クロック数を引き上げて処理の高速化を図っています。
単純に処理速度を上げると、CPUに過度な発熱や電力消費が発生します。しかし、最新の技術ではこの問題を解決するため、発熱や消費電力をコントロールしながら性能向上をさせています。
具体的には、負荷が低いときは1~2個のコアのみが高いクロック数で動作し、負荷が増えると全てのコアがブーストされます。ただし、全コアがブーストされているときは各コアのクロック数は控えめになります。
なので、CPUのパワーが余っており複数のタスクを処理するときはスレッド機能を使用して同時処理を優先して行い、熱や電力に余裕があるときはクロックを上げて動作を早くする機能が搭載されているので、より効率よく動作するようにCPUが設計されています。
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